10数年前、突然全国的に梅干しがひっぱりだこになり、品薄でかなり値上がりしたことがありました。
原因はフィリピンを中心に東南アジア各地で恐ろしい伝染病のコレラが大流行したことにありました。
帰国後に発病する人が出たりで、海外旅行の自粛、発熱や下痢だけでも隔離騒ぎとパニックになりました。
このとき、恐怖のコレラ菌に梅干しが効くといわれだし、大人気になったのです。
コレラ騒動は、さかのぼれば江戸時代末期にアメリカの黒船により持ち込まれ、たちまち日本全国に広がったいわゆる「安政のコロリ大流行」が有名です。
この時代、梅干しやお酢を常食している人にコレラ患者が少なく、かかっても軽症で早く治ったことから梅干しやお酢がコレラに効くと信じられるようになったのです。