相似の理論

西洋医学は人間だけを診る学問ですが、われわれ人間も、この地球上に生まれた1つの生命ですから、他の動植物と似ている、と考えるのが、漢方の「相似の理論」です。

年齢と共に、下肢の冷え、むくみ、筋力の低下、腰・膝の痛み、排尿の異常……などの症状が表れてきますが、人間の下半身は、植物の根に相当しますので、「相似の理論」ではこうした「老化症状」には、ごぼうにんじんれんこんたまねぎやまいもなどの根菜を合艮べるとよい、と考えます。

貧血(青白い顔色)には、小豆、黒豆、浅草ノリ、プルーン、レバー、ホウレンソウなど、「色の濃い(赤または黒の)食物」を、逆にズングリムックリ、赤ら顔の高血圧のおじさんには、緑葉(青)野菜や牛乳など、「青白い食物」を食べさせると、お互いにないものを補完しあって症状が改善する、というのも「相似の理論」の応用です。

また、色白でフワーツと太った水太りの人(たいてい女性)は、パン、ケーキ、グレープフルーツ、水分など、フワーツとしたものを食べすぎていることが多いものです。食べたものと同じ(相似の) 体型になるわけです。