お酢でコロりも退散

10数年前、突然全国的に梅干しがひっぱりだこになり、品薄でかなり値上がりしたことがありました。

原因はフィリピンを中心に東南アジア各地で恐ろしい伝染病のコレラが大流行したことにありました。

帰国後に発病する人が出たりで、海外旅行の自粛、発熱や下痢だけでも隔離騒ぎとパニックになりました。
このとき、恐怖のコレラ菌に梅干しが効くといわれだし、大人気になったのです。

コレラ騒動は、さかのぼれば江戸時代末期にアメリカの黒船により持ち込まれ、たちまち日本全国に広がったいわゆる「安政のコロリ大流行」が有名です。

この時代、梅干しやお酢を常食している人にコレラ患者が少なく、かかっても軽症で早く治ったことから梅干しやお酢がコレラに効くと信じられるようになったのです。

お酢の健康メモ
https://health-memo.com/vinegar/

にんにくのパワーについて 本当に強壮・精力アップに役立つのか?

ちょっと仕事の関係から「にんにく」は本当にスタミナが回復するか?という疑問がわいてきて20数名のスタッフの誰もが「なんとなくスタミナがつきそう」「元気がでそう?」「精力がつくって聞いたことがある」みたいな誰もが「?」「イメージ」「噂」程度の認識しかありませんでした。

これで本当に医療従事者と言っていいのだろうか?そんな自己嫌悪と重ねてとにかく気合いで検索。いろいろ出てくるけれど、本当ににんにくに元気の源があるのでしょうか?これは、健常者のための「にんにく情報」ではなく、日頃、体力や抵抗力が落ちている透析患者さんに向けた情報なので正しい情報で役立つ情報でないと意味がありません。そこで真剣モードで情報収集。古来よりニンニクには強壮作用があるということは、世界中で経験的に知られていたことです。

ところが最近になって、その作用が科学的に解明され、まさにニンニクは滋養強壮効果の高いことが、明らかになりました。古代エジプトではピラミッド建設の労働者にニンニクを支給して苛酷な労働をさせ、また禅寺の修行僧には煩悩を乱すからとニンニクを食すことを禁じた、といういくつもの逸話を残したニンニクの強壮効果には科学的な裏付けがあったわけです。

「ニンニクは滋養強壮食品」という男性的なイメージも、近年少しずつ変わりつつあります。ニンニクはスパイスの仲間、健康食品とみなすことで、多くの女性たちにも親しまれ、食されるようになってきたからです。効能的なことは、臨床実験の結果、ニンニクはホルモン分泌の成長促進ばかりでなく、生殖細胞を増大する作用があり、その際に副作用はない、と実証されました。また、ホルモンの分泌作用は更年期障害にも効果的です。強壮・精力アップに、ニンニクの有効成分は次のはたらきをします。

  1. 性腺ホルモンや成長ホルモンの生産を活性化し、生殖から体全体にかかわる内分泌腺の分泌を促進します
  2. アリチアミンは神経組織を刺激してアセチルコリンの分泌を促し、運動筋肉に興奮を与えます。
  3. ニンニクに含まれるアミノ酸のリジンは精液を増加して精子の動きを活発にし、精子の数も増やします。
  4. 末端血管拡張と血行の良化は自律神経を安定させ、性的不能を回復させます。

この暑さでだいぶ食べられない透析患者さんがいてここ数日何人も血圧が高くDWを下げる患者さんが増えています。にんにくパワーで元気をつけてもらいDWが下がってしまった患者さんは早く体重が戻るように工夫したいです。

美肌に必須のセラミドとコラーゲンのためには何を食べればベストか?

ひとつの脂肪酸は飽和脂肪酸、つまりパルミテン酸やステアリン酸です。もうひとつは不飽和脂肪酸で、オレイン酸がもっとも多いでしょう。

つまりお肌を美しくするには脂肪の摂取が必要なのです。細胞の間にセラミドがあると、ここに水が維持されます。つまり水の蒸発を防ぎ、肌がカサカサにならないようにしています。老人性乾皮症という病気がありますが、これは皮膚のセラミドが非常に少なくなった状態で、いわゆる年寄りの肌特有のザラザラした肌になるのです。

美肌をつくるには、コラーゲン、セラミド、ヒアルン酸であることはわかっています。これをどうやって摂取するかが今後のポイントです。

肌の潤いに大事なのは、コラーゲンとセラミド、ヒアルン酸だということは理解しました。では、コラーゲンとセラミドが減らないようにするには何を食べたらよいのでしょう?

とにもかくにもまずコラーゲンです。コラーゲンはタンパクなので、そのまま吸収されることはありません。そこでコラーゲンは吸収されないから飲んでも意味がないという考えが支配的でした。ところが、コラーゲンを与えた動物の骨密度が多くなるとか、血圧の低下が見られるとか、コラーゲンの合成速度が増すというようなことが分かり、どうもコラーゲンの成分、つまり分解産物のペプチドが吸収されるのではないかという考えが出てきました。

コラーゲンを人に飲ませると血中からペプチドが分離されます。このようなコラーゲンペプチドを飲ませると、かなり長い間血中にとどまっていることが分かったのです。

つまりコラーゲンの成分は吸収されるのです。ではコラーゲンまたはペプチドを飲ませると人に何かよいことが起こるでしょうか。まず肌の保湿性が高まることが分かりました。また皮膚の弾力性、可塑性が増します。関節炎の臨床症状がよくなったという報告もあります。最近ではコラーゲンの飲料としてのサプリメントが美肌のために勧められています。

コラーゲンドリンクとして売られています。その成分がどのようなものか、それが臨床試験で有効と判断されたかどうか不明なので、これがよいと勧めることができないことをお断りしておきます。しかしいつも品薄な状況を見ると、女性のハートを射止めていることは確かなようです。次はセラミドです。セラミドの成分は脂肪酸です。そのひとつは飽和脂肪酸でもうひとつは不飽和脂肪酸です。特に一価の不飽和脂肪酸が含まれます。一般にシリアルや全穀には不飽和脂肪酸が多く含まれます。ですから、朝、シリアルにミルクを加え、砂糖を振りかけて食べることは肌のためにも非常によい食べ方なのでお勧めします。ところでセラミドの合成を促進する因子にナイアシンがあります。ナイアシンは、ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称で、ビタミンB3ともいいます。

水溶性ビタミンのビタミンB複合体のひとつで熱に強く、糖質・脂質・タンパク質の代謝に不可欠なビタミンです。欠乏すると皮膚炎、口内炎、神経炎や下痢などの症状を生じます。これを皮膚に塗ると肌荒れが改善するという報告もあります。もうひとつ美肌によいとされるものにヒアルロン酸があります。ヒアルロン酸は保水性が非常に高いので、化粧水や美容液などの保湿成分として配合されることが多く、また、糖類の一種なので経口摂取可能です。そのためにサプリメントや健康食品に配合されていることも多いのです。さらに、ヒアルロン酸を皮下注射した場合、一定期間(半年前後)は吸収されしわずにそこにとどまり妓を伸ばす効果があるとされます。